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日記です

マスカラ・コントラ・一日分の給与

 冬になるにつれて湿度が不足することが多く、乾燥したところに長時間いると声が出なくなる事例があって、まあ普段そんなに発言しないんだけど、いざ喋らなきゃいけないという時に晩年の大滝秀治みたいな感じのトーンになってしまい、あれ、このひともうすぐ死んじゃうのかな、といった印象を与えるのではという危惧があって、一方で体調的には健康であり、まだぜんぜん死ぬ感じはしないという、なんかもう生きているだけでまぎらわしいみたいな、かなり迷惑な存在になっている可能性が高く、周囲と共生していくためには積極的に保湿に務めなくてはならない、したがってわたしは、潤うマスクみたいなやつをつけて一日じゅう仕事をしていたのだった。

 マスクをしているだけで、なんとなく具合が悪い雰囲気を醸し出せるというのがあると思う。普通に生活してるだけでも、あのひと体調悪いのかな、みたいな印象を抱かせることができるし、あわよくばそれに乗っかって、きわめて具合悪そうなオーラを放ちつつ早期に退社、翌日会社を休み、一日じゅうゲームをする、といったようなクズの所業が比較的容易で、その誘惑に打ち勝つ意志の強さが求められる、が、まだ有給がないので休みようがない。つらい。