notepad.exe

日記です

美容院におけるセキュリティ対策

 ここ数日はヘルメットみたいな髪型で生活をしている。最初はすごく抵抗があったんだけどあまり時間に余裕がなくて毎日それでいるしかないみたいな状況が続いて、だんだん慣れてきて最近では周りの目もほとんど気にならなくなっていた。どうせわたしのことなんて誰もみてはいないのだ。世界でいちばんわたしのことを見ているのは、そう、他ならぬわたし自身である、というような思考が続いており人間的になんかやばい感じするので、美容室的なところへいって毛髪を切断してもらうことにした。

 美容室的なところ、すごく無防備な感じがするのであまり好きではない。もし担当している美容師が殺意の波動に目覚めていたら耳の一つぐらいは簡単に持っていかれるので、わたしとしても相応の危機管理をもってのぞむ必要がある。つまり美容師の機嫌をちくとも損ねてはならないということであり、やつが気持よく髪を洗えるようにあらかじめ洗浄した清潔な状態で赴き、やつが気持よく髪を切れるようにセンスにお任せしますみたいな感じの注文をして、やつが気持ちよく今後も仕事をできるようにするために仕上がりが気になっても一切ケチをつけたりしない、そうして安くはない金銭を支払い、わたしはいったい何をやっているんだろうという気分になる。髪の毛が伸びてこなくなれば全てが解決すると思う。